紙めくりて

本と文具好きのオタクがクリア冬のコスメで右往左往するブログ

2021.02.11~02.22 読了後の本感想走り書き

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月の大体が体調不良な虚弱。近所の図書館に長居できなくなって、久し振りにウイルスに殺意を抱いた。

図解入門 よくわかる足部・足関節の動きとしくみ(櫻井亮輔)

理学療法士の著者が足関節と足部の動きと痛みのメカニズムを図解した入門書。

足関節と足部の解剖学・運動学などの基礎から、疾患、予防方法、トラブルへの対処まで、解説している。後半には実用的な靴の選び方なども紹介されており、医学書と言うよりは一般向けと入門向け専門書の中間といった感じ。

足部・足関節とある通り、本書で扱われているのは膝より下の情報のみ。同シリーズに膝関節と股関節も存在しているようなので、膝より上は同シリーズの別書を参照するとよいと思う。しかし、足関節ややこしくてめげそう……学生の時の私はどうしてこれ全部覚えてたんだろう。

図解入門 よくわかる足部・足関節の動きとしくみ

図解入門 よくわかる足部・足関節の動きとしくみ

  • 作者:櫻井亮輔
  • 発売日: 2018/10/03
  • メディア: 単行本
 
鳥類学者 無謀にも恐竜を語る(川上和人)

外を飛ぶ雀を見る目がかわる。

本書は鳥類学者が恐竜について語っている本。文体が独特で論文調一切なし、堅苦しくない。例やネタの言い回しがとても面白く、クスッと笑える。この手の文体には個人的好みはあるだろうが、これはこれで読みやすくて私は結構好き。

鳥類学者はおおいに恐竜を語っていいのだ、地上に君臨した恐竜の子孫こそ鳥なのだから。恐竜は鳥も同然だ!なるほど!?この仮説がどのように支持され、どんな流れで学会の共通認識となったのか。そもそも生物の分類はどうやって決まるのか。現在の鳥の生態から化石でしかわからない恐竜を想像する。恐竜はどんな色でどんな羽があり、どのように鳴いたのか。樹上に巣を作るものはいたのか。毒を持つものはいたか。渡るのか。どんな子育てをしたのか。現代に残る物証が化石しかないので、一種のファンタジー空想科学読本に近いものがあるが面白い書籍だった。

私事だが、本書の前に人体解剖の本を読み「ヒト骨多すぎ!何で増えた。どこから生えた!お前は何故歩くんだ。私どうやって歩行している!?」と七転八倒していたのだが、本書によると鳥の骨は少ない。ヒトは細かい骨をたくさん持つことで動きの複雑性を選択したが、鳥は骨を一つに癒合して軽量化と頑健性を高める選択をした。更に骨を中空にしているので、骨が軽くて肩も凝らない。また、”現生の脊椎動物において、日常的に二足歩行を行うのはヒトと鳥類とカンガルーとエリマキトカゲぐらいのものであり、動物の運動を考える上では重要な共通点である。そして恐竜も基本的に二足歩行を行う動物だ。”とある。ヒトは直立二足歩行なので、両者の大きな違いは重心にある。恐竜は二足歩行から四足歩行に二次的に進化したと考えられている。もし恐竜の前肢が便利で器用だったら、前肢を犠牲に翼を手に入れるには対価が違いすぎる。持て余す前肢への対処方法として小型化と翼化の二つの道筋があった。不要器官のリサイクル、ちょっとエコな進化だ。素直に進化面白いと感じた。ヒトの直立二足歩行よくわからんので鳥の歩行調べてみようかな……ヒトよくわからん。

鳥類学者 無謀にも恐竜を語る (新潮文庫)

鳥類学者 無謀にも恐竜を語る (新潮文庫)

 
ラヴクラフト全集3(H・P・ラヴクラフト

いあいあ!

二十世紀最後の怪奇小説作家ラヴクラフトの小説集。何故かTRPGで流行ったクトゥルフ神話TRPGの原典小説。ホラーなのだが文体に多大なる癖がある。これは翻訳が悪いというより、そういう文体なんだと思う。時代もあるとは思うけど。私はシャーロック・ホームズなどの文体も実はあまり得意ではない。慣れの問題。古い本なので、多分青空文庫で読めそうな気もするんだが、やっぱり紙で読みたいのでとりあえず図書館で探した。嗜みとして文庫でも買うかなと思っている。

目当ては「時間からの影」第五人格の推し(オタク丸出しだが、本を読む入口はそんなのでいいと思う)が多分イ=ス、時空を超えた存在〈大いなる種族〉絡みだと思っているので、ちゃんと原典読むかなと思った次第。前に読んだ「異次元の影」はラヴクラフトオーガスト・ダーレスの合作という形を取ったもので、厳密には「時間からの影」のリメイク短編小説。まぁ、オタクの心としてはリメイク後作品は別物カウントなので、リメイク前作品も読んどきたいよね。

クトゥルフを読んでいると、日本人の想像する怖いや現代の怖いと、当時やラヴクラフトの怖いは違うのだと考察する。当時はちょうど宇宙開発が進み始めた時代(ただ宇宙研究は直接戦争利益を生まないので、大戦が起きると武器開発にシフトしてしまう。宇宙開発は世界が平和でないと進まない。すぐ兵器や戦争に技術も費用も人員も回されてしまう)に宇宙観を描いたのが「時間からの影」なのかなと。文章は難解だけど、こういう世界観嫌いだったらクトゥルフからの呼び声で遊んでいないので、まぁ好きですね。あと私の中で推し絡みの神話生物は〈大いなる種族〉でFAでいいと思いました。問題は入れ替わったタイミング。現状妄想しか出来ない。わからん

 

 

 

 

以下、時間からの影を個人的にまとめた手書きメモ。字が超細かい&インクは四季織マーカー「金木犀」なんで黄色で書いたお前。読みにくい。誤字ありそうだし、字はそんなに綺麗ではないので。詳しく知りたい人は本書を読んで欲しい。終わり。

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