紙めくりて

本と文具好きのオタクがクリア冬のコスメで右往左往するブログ

2020.12.1 読了後の本感想

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読了後の本感想。走り書き。

エリア・スタディーズ121 クロアチアを知るための60章(柴宜弘・石田信一編著)

オタク丸出しだったので手書きでメモ取りながら読んだ。

 まずクロアチアってどこだ!?の地理わからんから始まり、歴史の難解さに震えた。ヨーロッパ歴史がややこしい。しかし、本書は親切に広く深く解説してくれているので、ある程度予備知識なしでも読み込めると感じた。

本書はクロアチアの歴史から文化、生活、現代の様子までとても詳しくまとめてある。複数の著者が様々な視点から記述しており、読み物としても面白い。

昔の天体関係の神話に付いてや生まれてからの宗教的慣習についての紹介もあり、日本とは全く違う文化に触れられる。ほへー。地理的な要因も合わさってワイン美味しいらしい。日本でクロアチアのワインはあまり見ないと思うのでちょっと興味がある。

国家が「美しき我が祖国」なのだが、破壊後も建て直され、自然を整備し残すことに国民の意識が高く力を入れていることと国家の一貫性があり面白いなと思った。

 エリア・スタディーズ137 セルビアを知るための60章(柴宜弘・山崎信一)

オタク丸出し第2弾。やっぱりメモを取る。

あと、セルビアってどこだ!!!やっぱり地理わからん。でも、さっきクロアチアの近くで名前をみたし、世界大戦辺りの日本史でも名前を見た気がするぞ?から始まったのだが、ちゃんとそこも押えてくれている。本書読めば大体わかる。でも、やっぱり大陸の歴史ってややこしい。蘇る世界史挫折した記憶……。途中さっぱり意味わからんくなってしまった。すごく丁寧に説明してくれているのはわかるんだけど……うん、さっぱりわからん。誰かわかりやすくこの辺の歴史解説してくれ。

欧米が悪者のセルビア経済制裁を科す中、様々な手を差し伸べた日本に対するセルビアの人々の感情は非常に良好のようで、かなりの親日国らしい。

日本人の私、全然知識が乏しくて本当に申し訳ない限りだ。

あと、学校教育が日本と全然違うので新鮮。

歴史がややこしい分、宗教も他宗教になっているのは納得感がある。音楽などの文化も、オリエンタルと西欧が混在しているが、民謡が人気。音楽分野を聞くのも面白そうだなと感じた。でも、ご飯の趣味は合わなさそう。

国家の名前が「正義の神よ」で強そうだなと思った。

医師の専門分野として温泉医というカテゴリーがあるのは興味深い。日本の漢方や食養生みたいな感覚なんだろうか。勝手にヨーロッパはシャワーのイメージがあったので、新鮮だった。

このシリーズは今回初めて読んだのだが、どれもとてもクオリティが高いと感じた。

知らない国の文化を広く知りたい人にはオススメできるシリーズ

セルビアを知るための60章 (エリア・スタディーズ)

セルビアを知るための60章 (エリア・スタディーズ)

あなたの知らない脳 -意識は傍観者である(ディヴィット・イーグルマン)

友人が読んでいて、面白そうだったので手を出した。ちょうど、今書いている作文のテーマも被るので興味深い、とても考えさせられる話だった。

本書は脳科学者が脳と自身の意識について述べた本。

ツイッターで誰だかが「こんな薬一つで、自身の心が変わるなんて」とか、そんなようなことを呟いていた。その疑問を深堀りしたいなら本書を読むとよいだろう。

意識は脳の活動を傍観しているに過ぎず、自覚的に制御することが出来ない。それならば、人間の行動の責任はどこにあるのか?私は6章の「非難に値するかどうか問うことが、なぜ的外れなのか」がとても印象に残っている。

本書には”腫瘍のある人に罪はないとか、腫瘍のある人は犯罪を見逃してやるべきだと断定するのは、危険ではないだろうか?(略)彼は「有責」なのか?自分には選択の余地がない脳の損傷を受けている場合、その人にどの程度責任があるのか?何しろ、私たちは自分の生体と無関係ではいられない。”とある。脳腫瘍など脳の変化が行動の変化に繋がるとき。それは本当に自身なのだろうか?私たちが何ものであるかは、意識がアクセス出来ない水面下で動いている。私たちは自分の行動と言う船を自分が信じているほど操縦していない。決断は自由選択のように思えるかもしれないが、実際にそうだと十分な証拠はない。

脳と意識、そして脳の変化と司法。これは今後、日本の司法現場では避けて通れない話題になる。私が知らないだけで、もうなっているのかもしれない。

本書にも出てくるが、認知症は脳の病気なので、自我の崩壊もおこりうる。日本では認知症の患者は増えていて、高齢化が進む日本では確実に増えていくだろう。その時、本書と似たような事例を私たちはどう判断するのだろうか。

 

文章が私には少し難しく感じて、休み休み読んだ。色々と考えてしまい、とても疲れた。疲れている時に読む本じゃない。あとメンタルしんどい時とかもね。

今しんどいと思うのは、心がしんどいのか。脳がしんどいのか。私がしんどいのか。私とは誰なのか。今しんどいのは誰が悪いのか。

うん、疲れる。無意識の抵抗を受けている。今日も私は脳に振り回されている。

 

話がずれるが、日本がその技術を誇るヒヨコ雌雄鑑別師の技能は「どうやってやるかを正確に説明できる人がいない」らしい。ヒヨコがぴよぴよしてる様子をイメージしてちょっと和んだ。