紙めくりて

本と文具好きのオタクがクリア冬のコスメで右往左往するブログ

2021.05.01~05.07 読了後の本感想走り書き

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第五人格の世界大会配信にかじりついていて、全体的に生活がおざなり。

と、思ったら生理で寝込むなどしていた。人体あまりにもままならない。

新怖い絵(中野京子

棚で手を出したシリーズ。割と有名所のシャガール、ミレー、モネ、ゴヤの有名ところが多めだけど、名前知らない人も扱う本書。安定の怖い絵画の解説をする本書だが、絵画が見てすぐ分かる怖いより、背景を知っていると怖い絵が多いかなと思った。

表紙のミレイ「オフィーリア」が目玉なのかなとも思っていたが、読んでみて私がこわ……!!!と思ったのは、フリーダ・カーロの「折れた背骨」、モネ「死の床のカミーユ」ブラウン「あなたの息子を受け取ってください、旦那さま」だと思った。どれも現代日本だとちょっと考えられない背景ではあるのだが単純に怖い。

背景が理解出来なくて怖いと思ったのはフラゴナール「ぶらんこ」文化的にそのフランス独特の恋愛?感全くわからん。私が女だからだろうか……

バルデス・レアル「世の栄光の終わり」は絵画のテーマとして凄く好き。知ってる人は知ってるかもしれないけど、この手のテーマ絵画好き。

本書は今までとは違い、割と近代に近いテーマが多くて今までのヨーロッパ史の文化の勉強も兼ねてる。知らない。楽しい。怖い!と言う感じは薄め。逆に生々しい怖さだから人によっては物足りないのかなぁと思ったりもした。

新 怖い絵 (角川文庫)

新 怖い絵 (角川文庫)

  • 作者:中野 京子
  • 発売日: 2020/03/24
  • メディア: 文庫
 
西洋絵画のひみつ(藤原えりみ

聖書やギリシャ神話にまつわるエピソード、宗教上の考え方がどのように深く絵画とリンクしているか、歴史が絵画をどう変えたかなどを紹介したのが本書。難しそうなキリスト教絵画から、ヌードばかりのギリシャ神話画、一見ただ豪華な食卓に見える静物画まで。イラストと名画満載でオールカラー。キリスト教の旧約と新約の初心者向けの詳しい解説があり、西洋絵画のひみつと言うよりは、宗教画の解説かな?と思う。

元々は雑誌の特集記事だったらしく、文体も易しめ。中高学生でも読める、かなと思う。タイトルにある「ひみつ」と言うほど刺激的な内容ではない。怖い絵を読んだあとだとちょっと物足りない。挿絵が一々面白い。

西洋絵画のひみつ

西洋絵画のひみつ

  • 作者:藤原 えりみ
  • 発売日: 2010/02/27
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 
きらいな母を看取れますか? 関係が悪い母娘の最終章(寺田和代)

関係がわるい母と娘が最後に向き合う機会である「介護」。重すぎる母の介護を、どのように乗り切ればよいのだろう。親との関係に傷をもつ人たちは、母の介護という現実をどう受け止め、どんな選択をしているのか。著者本人の経験をふくむ7人のルポ本。専門家の「人生の優先順位で最初にあげるべきは、親ではなく自分の人生」という見解や弁護師の法的見解も参考になる。

日本では「家族の絆」は何よりも大切なものであり、家族の中核をなす母の存在は絶対的不可侵であり続けた。まずその母を嫌いだといい、子は親の介護をして当然だと言う風習を振り払った事例がいくつもある。実際にそういった事例があることと知れるだけで、本書の価値を感じる。

本書では「では、どうしたらいいか」答えが書いているわけではない。私はもっと酷い扱いを受けてきたと競うのもおかしな話。本書は単純にルポ本なので、どうするのかは自身で決めるしかないが、考える機会には出来る。

猫の世界史(キャサリン・M・ロジャーズ)

猫と人が歩んだ4000年の物語をまとめたのが本書。猫との歴史は、古代エジプト古代ギリシャ・ローマの時代から猫と人間の関係は始まっている。今や世界で一番人気のペットとして不動の地位を築いているが、そこに至るまでは長い歴史がある。家族の一員として一緒に暮らしていることもあれば、ネズミ捕りとして飼われていることも。悲しいことに、苛めるのにちょうどいいなど、酷い扱いを受けることもあった。
へーとは思いつつ読んだのだが、著者の主張が今一つ掴みかねる。原典は「CAT」なので、邦訳では世界史部分が生えた形になるのだが「ん、世界史?」と首を傾げる内容。様々な国や時代の猫の挿絵があり、見ていて楽しいが世界史や文化史の書籍とするには少し物足りない部分もある。猫は表紙が一番可愛い。

猫の世界史

猫の世界史

 
怖い絵(久世光彦

著者確認しないで借りたら、私が考えている著者の本じゃなかった事例。定期的にこういうポカをやらかす。

今年挫折した本、多分3冊目。人の怨念が焼きついた絵画を巡る物語。文体は読みやすいのだが、物語を読む口で開いたわけではなく思いっきり出鼻を挫かれた。本書が悪いのではなく、単純に読み手である私の問題で挫折した。こう、あるんだよその時の口が!!

こちらの書籍の方が出版が古いので、中野さんも多少影響を受けているのか。それとも違う専門家が思考を突き詰めると、同じところに着地したのか。人の怖いとは難しい感情だと思った。

怖い絵 (文春文庫)

怖い絵 (文春文庫)

 
世界歴史体系 イタリア史 1古代・初期中世 / 2中世・近世 (松本宜郎 編)

なんで手を出したのかさっぱり記憶にない2冊。もうタイトル通りの歴史書で全3巻。

完全に世界史の教科書。開いて、そっと閉じた。今年挫折した本4冊目と5冊目。

わたし せかいし きらい

そもそも何故イタリア史に手を出しているのか分からない。

単純にページが600近くあるだけかもしれないが、挿絵が少ない割にやけ重い。どこに出しても全く恥ずかしくない鈍器。銃弾防げそう。

イタリア史1: 古代・初期中世 (世界歴史大系)

イタリア史1: 古代・初期中世 (世界歴史大系)

  • 発売日: 2021/03/30
  • メディア: 単行本
 
イタリア史2: 中世・近世 (世界歴史大系)

イタリア史2: 中世・近世 (世界歴史大系)

  • 発売日: 2021/03/30
  • メディア: 単行本
 
神木探偵 神宿る木の秘密(本田不二雄)

 全国の御神木69柱。何百年何千年もの間、朽ちることもなく今も生き続けるその木は、なぜ「御神木」となったのか。調査し解き明かそうとした本。

まず、内容云々以前に表紙から作中の写真まで高画質で美しい。写真集みたい。幹の皮までよく観察できる。見ているだけで飽きない。平面の写真であるはずなのに、荘厳な木を目の前にしている気分にもなる。

内容も著者の御神木への熱意が垣間見え、読み応えがある。単純に御神木ガイド本かと思って手に取ったが、本書はただのガイド本ではない。著者は仏像にも造詣が深く、時代背景、地形的考察、伝承、宮司や神主など、様々な情報源からの情報をまとめており、ガイド本ではなく民俗学的な書籍に着地している。

御神木の所在情報はあるのだが、地図の記載はなく、旅行の参考にするには足りない。

事前に本書を読んで、旅行先の参考の一つにするにはよいと思う。最近は出来ていないが、また1日かけて神社仏閣巡りしたいと思った。貴船神社に行きたい……。

神木探偵 神宿る木の秘密

神木探偵 神宿る木の秘密