2020.12.3 読了後の本感想
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読了後の本感想。走り書き。
日本の神話・伝説を読むーー声から文字へ(佐佐木隆)
「古事記」「日本書紀」など上代の神話・伝説は、平安時代以降の説話とまったく違う特徴を持っている。上代の神話・伝説は口伝で伝えられてきたものを文字を使って書き起されたのだ。ということを強調した本。
著者は専攻は古代日本語学・古代文献学で、本書には日本語訳だけではなく、漢字の原文を訓読した文も表示している。こだわりを感じるのだが、読みやすいかというと私は読み難いと感じた。多分慣れの問題だとも思う。
神話・伝説をただストーリーをなぞっただけでは見えてこない、神の名、物の名など古語の発音・意味を丁寧に解説している。
私も、どこかで「鬼」が「隠(おん)」や「陰(おん)」から転じた。と言う説を聞いたことはあったが、その置き換える漢字によってこんなにも様々な解釈ができるのだと感心した。
日本現代怪異事典 副読本(朝里樹)
日本現代怪異事典は読んだけど、副読本ってなんぞや?と思って積んでたやつ。
「トイレの花子さん」や「口裂け女」「ひきこさん」など、怪異や都市伝説的な存在の発生した時期や、派生した類似怪異などを紹介した本。
よくここまで情報集めたもんだなと思った。でも、わくわくする本かというと、論文読んでる気分になってくる。馴染み深い怪異についての情報を掘り下げたい人にはよい本だと思うが、ホラー的な怖さを楽しみたい人にはさっぱり刺さらないと思う。
一応副読本ではあるが、これ1冊で十分成立している。