2020.11.16 読了後の本感想【睡眠系】
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読了後の本感想。走り書き。
冬眠の謎を解く(近藤宣昭)
寒い。冬眠したい。私も冬眠したい。
冬眠について書いた本。結構学術的。
サイエンス系読み物ではなく冒険譚。
心臓の低温保存研究から冬眠の世界にうっかり足を踏み入れたところから話は始まる。
そこから、当時研究論文のほぼなかったシマリスを飼育するのだが、まず冬眠させるところから実験の壁がある。そりゃそうだ!!!!!
シマリスあんなに小さいのに、こんなに色々な化学反応が起きてるんだな。生命の神秘。
第五章の「ヒトと冬眠」が特に面白い。鬱と冬眠の辺りとか興味深いと感じた。ヒト対象が長かったせいなのか、やっぱりヒトならどうなのって思ってしまうのだろうなぁ。冬眠状況満たしたシマリスがまるで鬱状態になってるの、生き物難解すぎる。季節性鬱ってそういう……???
本書には20年強の実験結果がぎゅぎゅっと詰め込まれている。なんだこれ……
<眠り>をめぐるミステリー 睡眠の不思議から脳を読み解く(櫻井武)
人は何故眠らないといけないのか?眠りにまつわる不思議な生理現象や症例を紹介した本。ん?と思ったんだけど、この人の本3冊目かな?
不眠症に悩んでいる人への本ではなく、ごりっごりの脳科学。まぁ、睡眠を科学しようと思えば脳に行き着くのは納得する。
紹介されている、家族性致死性不眠症(FFI)は前に読んだ眠れない一族の話。
著者の他書と被る内容は多いと思うが、過去にあった症例などを紹介しているので、そういった部分を浚いたい場合は本書の方が噛み砕きやすい。
3章では睡眠を扱う映画や音楽の紹介もしており、それはそれで面白い。
睡眠が見えれば、睡眠が診れる 睡眠がみえる(河合真/立花直子)
ごりっごりの医療職向け医学書。
これは自分の睡眠を改善したい人向けの本ではない。他人の睡眠がわかるようになりたい人向けの本である。介入には関与していないし治療を語っていない。医療職向けの本なので、基礎知識がない人は読めても理解できないし、この内容を把握している医療職も少ないのではないかと思う。睡眠に関しては著者が別の本も出しているのでそちらも読むとよい。本書の8割は脳波の読み方。ひえーーー……!!!!心電図も読めないけど、脳波もよくわからんね。グラフいっぱい並んでるだけで尻込みしませんか、私はします……。
医学書なので、ページ数が少ないけどビックリするほど高い。まぁ、医学書だからね。慣れた。
図満載の医学書だったら5000円でも普通かな。
再度言うけど、8割脳波。不眠症を解消する快眠本ではないので、快眠法とか○○睡眠術とか、そういうものを期待してうっかり買うと大火傷する。