紙めくりて

本と文具好きのオタクがクリア冬のコスメで右往左往するブログ

2020.11.20 読了後の本感想

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読了後の本感想。走り書き。

死を悼む動物たち(バーバラ・J・キング)

猫、犬、馬、ウサギ、ゾウ、サル、鳥、イルカ、クジラ。

本書では、様々な動物たちが、自分にとってかけがえのない仲間と死に分かれた直後から目に見えて消沈した様子を示していたり、普段とは異なる行動に及んでいたりした事例を紹介している。これらの行動から生き残った側の動物は悲しみに沈んでいるのだろうか?本書では人間の感情を重ねることは注意深く避けて話を進めてたとしている。

「ヤギの悲しみはニワトリの悲しみではない」という著者の指摘は重要であるが、本来であればごく当たり前の指摘だとも感じる。私は、人と人の間でも当たり前のことだと思うからだ。私の悲しみは誰かの悲しみではないし、誰かの悲しみは私の悲しみでもない。

動物も悲しむというのは、動物を飼っている人からすれば何を今更と思う部分でもあるだろう。犬は笑うし凹む。犬を飼っている人なら多くの人がそういうだろう。それでも「死を悼む」と言われるとその表現は本当に正しいのだろうかと思う。

死を悼むということは、死を嘆き悲しむことではある。同時に死を理解する認知能力も必要になる。悲しんでいるのはわかる。しかし、彼らは死を理解しているのか?人には答えの出せない答えだ。人はその動物ではないからだ。

消沈した様子をみて、客観的に、科学的に、死を悼んでいるといえるのだろうか。これは答えが出ない水掛け論だ。

主張として「動物たちも悲しんでいる。死を悼んでいるのだ。」と言う筆者の主張には賛同したい。しかし、これは本書のようにそれを科学的に議論しようとしたとき。私にはそれが科学的だと賛同できない。

「動物たちは本当に死を悼んでいるのか」の問いそのものは重要だと思うが、著書の中でこの問いに科学的な回答を出せたとは思えない。

死を悼む動物たち

死を悼む動物たち

 
頭痛女子バイブル 痛くなるワケから、治し方までまるごと頭痛のこと(監修/五十嵐久佳)

私も頭痛持ちです。タイトルをみて「ほう?」と思ったので手に取りました。

これといって極端に目新しい情報はありません。頭痛に付いてちゃんと調べている人なら概ね知っているかと思います。逆に、毎月なんとなく痛み止めで誤魔化して付き合ってきた。そんな人は一度読んでみると新しい発見があるかもしれません。セルフケア辞典の部分は内容がストレッチからハーブまで内容が多岐に渡っており、様々な分野のセルフケアがよく纏まっている本だと感じました。

私は、思春期を迎えた頃からずきずきと痛む頭痛と付きあってきましたが、社会人になりストレスの多い生活になるとメンタルと共に頭痛も悪化。まずはメンタルを優先的にと思ってきました。しかし、最近思い切って頭痛外来を受診するようになりました。頭痛ダイアリーもつけるようになり、鎮痛剤以外の薬や漢方なども活用。昔に比べるとぐっと楽に過ごせる日が多くなりました。どうやら、片頭痛と緊張型頭痛の合併型のようで、本書で紹介されているA子さんのパターンが近いです。調子が良いときはB子さんのパターンに近付く感じですね。頭痛ダイアリー結構面白いと思います。それだけ、本書にもあるように、合併型の女性が多いということなのかもしれません。

ストレスが関係している事もあり内服すれば綺麗さっぱり!とまでは行きませんが、頭痛ダイアリーを見ると生理周期と頭痛が連動していることもわかって対処がしやすくなりました。何より「この辺になったらくるかもなぁ……」とか「あ、もしかして生理か?」とわかるだけで気分が楽になります。いつくるかもわからず、なんとなくもやもやしているより心構えができるとそれだけで肩の荷が下ります。

妊娠の予定全くありませんが、仮に妊娠したら頭痛薬には頼れないんだろうか……と思っていました。本書を読んで逆に軽くなること、妊娠中も使用できる薬があることわかりホッとしました。予定もないので主治医にはまだ聞けていませんでした。火急ではないから後回しにしてしまっていたので。ここで知れてよかった!

ちなみに、本書では話題の気象病と頭痛の関係は記載がありません。私の主治医も気圧や天気と頭痛は、あまり関係しないという見解をしています。この辺りは中々闇を感じて面白い。本書には関係のない話ですが……。

頭痛外来(日本頭痛学会専門医)はあまり数がないので、まずは本を読んでみるもよし、頭痛外来に掛かってみるもよし。頭痛にお悩みの方は一度ご検討下さい。

絵もたくさん使われており、可愛らしくてとっつきやすいです。データだとちょっと読みにくいかも?やっぱり書籍は紙ですね。

頭痛女子バイブル

頭痛女子バイブル

  • 発売日: 2016/08/03
  • メディア: 単行本